大好きな蟹と、お正月の思い出

蟹は、私の好物です。

魚介や甲殻類は皆好きだけれど、中でも蟹は格別。

その原点は、恐らく実家のお正月にあります。

なぜか我が家では毎年お正月に、蟹をたくさん入れた鍋を囲む習慣がありました。

それは大抵、元旦の夜。

おせち料理とともに並んだ卓上コンロに土鍋、山盛りの野菜に、山盛りの冷凍蟹。

室温で程よく解凍したそれを、たっぷりのお出汁に投入し、野菜や豆腐とともに頂きました。

殻を外し、長い身をズルリと出せた時の充実感。ポン酢をつけたり、出汁のみでアッサリと味わったり……。

小さな部分の身は取り出しにくく、お箸でつついて引き出したりしました。

蟹を食べる時は、つい無口になってしまうもの。

我が家も例に漏れず、いつの間にかしんと静かに、皆で黙々と味わっておりました。

そんな実家の思い出のせいか、蟹は今でも大好きです。

炬燵と暖かい湯気、正月番組の音。

蟹は、そんな嬉しい思い出とセットなのです。

そういえば、我が家ではなぜか、正月以外で蟹を食べることは、あまりありませんでした。

特別貧乏ではないけれど、裕福でもなかった我が家。

蟹のたっぷり入った鍋は、お正月に食べる「ハレの日のご馳走」だったのかもしれません。

さて、大人になった今、家庭で蟹を食べることは、あまりしなくなりました。

金銭的に余裕がないのも一因ですが、やはり蟹は一人で食べるより、大勢でワイワイ言いながらつつくほうが、美味しい気がします。

一人鍋のお供は、もっぱらタラなどの白身魚。

あとは鍋ではありませんが、蟹を模したカニカマボコには、時々お世話になっています。

サラダに入れたり、卵焼きに混ぜたり。手軽に蟹の気分を味わえる、ありがたい存在と言えましょう。

あと、私が好きな蟹の食べ方は、蟹入りクリームコロッケです。

サクサクの衣に、トロリとしたソース。

口の中に広がる、濃厚な蟹の風味。

中濃ソースもよし、タルタルソースもよし。

思い出しても、涎が出るほど美味しいです。

しかしクリームコロッケは作るのが難しく、なかなか上手く出来ません。

幾度が挑戦したものの、柔らか過ぎて、揚げている途中で破れたり、中身がはみ出したり……。

なので今はもっぱら、食べるのは、外食でと決めています。

特に私が好きなのは、某有名洋食店のコロッケ。

俵型のそれを一口かじると、熱々の衣とソースが、口の中で混じります。

そして、たっぷりの蟹のほぐし身。

しばらくぶりに、食べに行ってみようかな……。

ところで、幼い頃我が家にあった、蟹の身をほじるための、専用の道具。

細長い金属の棒でしたが、最近見かけないような……そして、あの道具の名前が分かりません。

あれは、今でもあるのか、少し気になります。

高島屋かに

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