先天性臼蓋形成不全を手術した体験談です。

16歳の時、足に違和感があり整形外科を受診し検査したところ「先天性臼蓋形成不全」であることが発覚しました。

これは股関節の病気で、大腿骨(足の付け根)を支える骨盤側の骨が完全に発達せず未完成の為、足に負担がかかり痛みを生じたり、最悪の場合は脱臼してしまう恐れがあると説明されました。

原因は不明だそうですが、女性に多い病気だそうです。

私の場合、幸い痛みが酷いわけでもなく軽い筋肉痛やだるさ程度の症状ですぐに対処する必要はありませんでしたが、手術以外に治す方法はないのでいつかは手術が必要ということでした。

痛みがないのであれば成人してから手術を受けるという選択肢もありましたが、仕事を始めてからの治療は大変だということで、骨の成長も早い若いうちに手術をしてしまおうということになりました。

股関節の手術ということで入院期間は長く、はじめに行った大学病院ではリハビリを含め半年の入院が必要だと言われました。

当時高校生だった私は、半年も入院したら留年が確実となり、それなら高校を辞めるとその場で泣き崩れました。

両親が色々と調べ他の大学病院を受診したところ、そこでは3ヶ月の入院後、自立のためにリハビリは自宅で行わせるという方針だった為、そこならなんとかギリギリで留年せず高校に通い切る事ができると思い、そこで手術をする事を決意しました。

手術はRAOという手法のもので、自分の骨を切って回転させて不足していた部分にするという、人工骨頭を使用せずに済む方法でした。

腰から太ももの側面を30cmくらい切開し、全身麻酔で記憶が曖昧ですが6時間位かかった大手術でした。

術後は1週間体を起こせず寝返りも打てません。

数時間に一度、看護師さんたちに手伝ってもらって横向きになり、暫くしたらまた手伝ってもらって仰向けに戻る、の繰り返しです。

食事もトイレも寝たきりで行いました。

健康体ではおそらく想像できない生活でしょう。

術後2週間経つと少し上体を起こせました。

でもまだベッドからは出られず同じ生活です。

3週目でやっと90度起こして座れる状態になりました。

3週間経つとやっと車椅子に乗る許可が下りました。

手術をした方の足には体重をかけられないので、元気な足を軸に乗り降りします。

この後初めてベッド以外のトイレに行けることになります。

そうやって徐々にベッドから自由な範囲が広がり、リハビリをしながら車椅子から松葉杖にシフトしていきました。

リハビリでは決められたメニューをこなし筋力を付け、手術した方の足を体重計に乗せてかけられる体重を徐々に増やしていきました。

術後2ヶ月半が経った頃、松葉杖をつきながら退院できました。

その後は与えられたリハビリのメニューを自宅で行いながら通院し、高校には親に車で送り迎えをしてもらいながら通いました。

術後1年後には手術した方の足に全体重をかけても問題ない程に回復し、普通の生活が送れるようになりました。

思い返してみると大変な治療でしたが、20年以上経った今でも不自由なく暮らせているので、あの時に手術をして良かったと思います。

少し違和感があるかも?と思って検査したところから発覚したこの病気、決定的な症状がなく歳をとってから痛みが出る人も多いそうです。

私の経験が少しでも誰かの役に立てれば、と思い書かせていただきました。

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